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ラテン系会社員、先生になりました。


by チャー先生

ずっと 大すきだよ。

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一昨日、無事2007年度の終業式を迎えました。
同時に、現在の職場ともお別れです。
退任式の挨拶では、毎日私が子ども達を見てきた中で感じたことや願いを話しました。
どの学年の子ども達にもわかるよう、言葉を選んでスピーチしました。

一年間一緒にいた2年生のクラスの子たちが、ひとりひとりのお手紙を
つづった文集をくれました。
続いて、一番毎日を共にしたSちゃん(男児)がよろよろと前に出てきて
「せんせえ、これ」と封筒を持ってきました。
彼は詩を書くのがとても上手な子なので、きっと何か書いてくれたのだろうと
とても嬉しくなりました。

私からは、前日の夜に焼いたバナナクッキーをひとり二個ずつプレゼント。
子ども達は大喜びで、「つくりかたおしえて!」と連絡帳を持ってくる子も
いれば、「おかあさんと食べたいから持って帰る」と大事そうにクッキーをしまう子も。

手放しでほめられるとどうしようもなく照れくさいので、わざとさも別れが
さびしくないかのように淡々とふるまってしまいました。
彼らと時間を共にするのは今日が最後なのだと思うと心がちくちくと痛いのですが、
別れを何度も繰り返していると、自分を悲しくさせないための防御作用が自然に働く。

私は幸いにも子ども時代一度も転校をしたことがないので、
転校してきた子が何事もない顔でまた別の学校に旅立つのを見て
あんなに仲良くしていたのになんてクールなんだろうと少しがっかりしながら
見送っていたのですが、ほんとはそうじゃなかったことに、大人になって初めて気がつきました。


最後の下校指導では笑顔で子どもを見送り、学校に戻ってこれまた淡々と私物を整理。
中途半端に見るのは失礼だと思って、子ども達からの文集は帰宅してから読もうと
思ってましたが、Sの手紙だけはどうしても気になって、開封しました。
そこには、「K.M子先生へ」という題で、一編の詩が書いてありました。


こまった時は、すぐ来てくれる。
いつもやさしい先生だね。
そしていっぱい教えてくれるんだ。
先生のわらい顔がすき。
ぼくがいのこりの時、
いっしょに帰ってくれたね。
K先生は、どっかの学校の先生になるんだね。
すてき先生になるんだよ。
ぼくには、わかるんだ。
ずっと大すきだよ。  (禁無断転載)

完全に、ノックアウト。
側に同僚がいたので幸いにも涙は堪えましたが、誰もいなかったら大声で泣いていた。
彼とのかかわりの中で、自分の想いが本当に伝わっているか悩むこともたくさんあったの
ですが、彼は、私以上に私の気持ちをよくわかっていてくれた。

一年の終わりに、とても素晴らしい賞状をもらいました。
多分この先つらいことは沢山あるだろうし、やめちゃいたくなることだって何度もあるだろうし
根気のない私はやめてしまうかもしれないけど。
そんな気分になった時はまず一呼吸おいてから、この手紙を読み返すことにします。

Sちゃん、ありがとう。
先生もずっとずっと大すきだよ。
by songbirdm | 2008-03-23 10:20 | しごと。